”おぎゃー献金”なんて大変ユニークな名称がついておりますが、どのような運動かご存知でしょうか?
昭和38年に鹿児島県の一人の産婦人科医が,近くに住む重症心身障害者をみて、何とか救済をしようと手をつくされましたが、当時は心身障害児収容の道は固く閉ざされておりました。
そこでこれらの子供たちに少しでも幸福を分け与えるために、健康な赤ちゃんを出産されたお母さん方と、それに立ち会った医師や助産婦(師)、看護婦(師)たちが愛の献金をしようというのがこの献金運動の発端です。
これが”おぎゃー献金”と名付けられ、産婦人科医の集まりである日本母性保護医協会(日母・現在は日本産婦人科医会と改称)を通して全国的にひろまりました。
今でこそ心身障害者の社会進出が題著になり、バリアフリーが謳われておりますが、わが国は欧米に比べれば、福祉・ボランティアの点ではいまだ発展途上国といっても過言ではありません。
”おぎゃー献金”運動は地道に着実に歩み、発展を続けて『財団法人おぎゃー献金基金』が設立されました。これは恒久性をもたせ、基礎を強固にし、より幅広い運動を推し進めて一般市民の関心を一層たかめるためです。
平成13年12月までに、献金総額は44億円となりました。三重県においても毎年平均220〜230万円の貴重な浄財を献金していただいておりますが経済不安定な時でもあり、この数年は景気の動向に平行して右肩下がりになってきております。
このような時こそ、福祉の精神と、他の人を思いやる心をもつことが大切で、”おぎゃー献金”運動をより一層推進して行きたいと考えております。
本部に集められた献金は、慎重な審査をおこなったうえ各都道府県より推薦された心身障害児収容施設、あるいは心身障害のための研究機関に補助金として贈呈(施設配分・小口配分・研究費配分)されています。
今までに”おぎゃー献金”を贈呈された施設は全国でノベ907施設におよび、また延べ580の重症心身障害児のための研究に研究費が贈られ、大変喜ばれ、社会的貢献を果たしております。
三重県における”おぎゃー献金”配分の実績は以下のごとくです。